Employee Interviews

研究と開発をつなげる
臨床薬理の
スペシャリストを
目指す

データサイエンス
柏原 祐志
YUSHI KASHIHARA
研究開発本部 プレシジョンメディシン統括部
臨床薬理部 第一グループ
2020年|薬学府 臨床薬学専攻 修了
  1. INTERVIEW

    第一三共への入社理由

    自身の専門分野に対するモチベーションとサイエンスレベルが高いと感じて。

    大学では臨床薬学を専攻し、モデリング&シミュレーション(M&S)の研究室で学びました。このM&Sとは、データをもとに数理モデルを構築し、薬物動態や薬効・安全性などの予測を行う技術。就職活動では、製薬企業の中でも自分の専門知識を活かせる部門の選考を受けました。第一三共を選んだのは、面接での会話などを通じて、M&Sに対するモチベーションとサイエンスレベルが高いと感じたから。選考では、自分の大学での研究テーマについてプレゼンテーションする機会があったのですが、面接官から鋭い質問を受け議論が弾み、プレゼン後も丁寧で有意義なフィードバックをもらうことができました。このとき第一三共ならば自分が培ってきたスキルを医薬品開発に活かすことができ、経験豊富な先輩たちと一緒に働けると強く実感したのです。この経験が私にとっての最終的な入社の決め手となりました。

  2. INTERVIEW

    現在の仕事内容

    モデリング&シミュレーションを駆使して最適な用法・用量の探索を担う。

    入社以来希望した臨床薬理部でM&Sに携わっています。私たちの役割をわかりやすく伝えるならば、ベネフィットとリスクのバランスが最適な用法・用量を見つけること。具体的な仕事としては、臨床試験や動物実験などのデータから、薬の用量や血中濃度、有効性・安全性などの定量的な関係を表す数理モデルを作成。そのモデルを用いてシミュレーションを行い、次の臨床試験に向けた最適な用法や用量を提案しています。さらにはM&Sを駆使して開発中の薬と既存薬・競合薬の有効性・安全性を比較し、開発継続・中止を検討する意志決定にも活用されるなど、技術の著しい進歩とともにM&Sが担う役割は年々高まっています。常に心がけているのは、薬のポテンシャルを最大限に引き出し、ベストな用法・用量で患者さんに届けること。そのためには、M&Sの技術を深めるばかりでなく、開発中の薬について深く知ることも大切で、日頃から他部門の技術者と密接なコミュニケーションを図っています。

  3. INTERVIEW

    忘れられない仕事のエピソード

    さまざまな部門の技術者と議論を重ね、臨床薬理としての最適解を見出していった。

    ある開発中の品目で、フェイズ2の臨床試験に向けて、動物実験で顕在化された安全性リスクをM&Sで評価することになりました。まず研究部門の担当者から動物実験に関する詳細なデータを受け取り、その解釈について議論。また、臨床開発部門の担当者とは、安全性の面からフェイズ2の臨床試験の実施は可能か? 被験者にとって有効かつ安全な用量は? といった臨床における課題を洗い出し、その課題に対するM&Sの活用方法を話し合いました。M&Sに基づいて定量的な情報を提供するのが私たちの役割ですが、このようにM&Sを進めるプロセスではさまざまな部門の人たちとの協業が欠かせません。M&Sが研究と開発をつなげ、動物から臨床へのトランスレーションに貢献することを実感した経験でした。

CHALLENGE

次なる挑戦

私たちのミッションは、医薬品の開発を通じて患者さんの健康で豊かな生活に貢献すること。その役割を担っていくためには、自分の専門である臨床薬理の知識を深めるばかりでなく、広く社会の動きに目を配ることも重要です。薬に対する患者さんのニーズはもちろん、AIをはじめとする先進技術など、常に新しいことを学び続ける姿勢を大切にしています。これからもM&Sにおける最先端分野での動きを常に取り込みながら、臨床薬理のスペシャリストを目指していきたい。第一三共には、さまざまな分野のスペシャリストがたくさんいます。このような恵まれた環境で切磋琢磨し、幅広い考え方やオンリーワンのスキルを身につけ、よりよい薬を患者さんに届けることに貢献したいと考えています。いつの日か、「臨床薬理のことなら柏原に聞け」と言われるような存在になりたいですね。

PRIVATE

休日の過ごし方

休日は録り溜めたドラマなどを観てリラックスして過ごします。料理も好きで、凝ったレシピにチャレンジすることも。最近は燻製料理にハマっています。時には外出をし、東京近郊の観光地やテーマパークなどに出かけたりします。