「患者さんとそのご家族にとって薬とは何なのか 車座になって語り合う」
二組の話を聞き終えた後、患者さんとそのご家族、製薬会社の社員がランダムに分けられた6グループで大きな輪になり、感想を共有しました。オンラインで参加された方の感想も続々と集まります。
「薬の有効性を優先したくなるが、長期的に服用することを考えて少しでも副作用が少ないものを作りたい」
「患者さんのことを、自ら知りに行くことが大切だと思った」
「副作用で味が分からないから、同じ食卓を囲むのに気を遣う、など、薬の副作用が家族に与える影響まで考えたい」
今まであまり考えることのなかった家族の視点に立った意見や、治療・薬との付き合い方を考え直すきっかけになったという声が多く上がりました。「当事者」を広げ、製薬会社の一員として患者さんとそのご家族のお話を実務に繋げていくことが求められます。
「患者さんの幸せを願う薬を作りましょう」と語りかけるCOMPASSメンバーの北澤さん
最後はCOMPASSメンバーの北澤さんからの、「病気を患者さんのものだけにせず、自分ごとにしていくことが大切。私は“抗がん剤”が“幸願剤”になれば、と思っています。患者さんの幸せを願う薬を作りましょう。」というメッセージとともに、第6回Healthcare Caféは終了しました。
二組のご家族の話に涙を流しながら聞き入る方も多く見られました。病気と闘う本人以外の「当事者」のことも考えながら、1人ひとりの仕事に向き合うきっかけとなった1日でした。
会場参加者の記念撮影
病気とは個人で背負うものじゃなく社会全体で共有するもの、という考えのもと、多彩な色合いのグラフィックでファシリテートしてくださった、しごと総研の山田さん
当日の様子を撮影したダイジェスト動画です。ぜひご覧ください。
再生開始時には、ミュートになるように設定してあります。ミュートを解除する際は、音量にご注意ください。
がんノートについてはこちら:がんノート|「あなた」か「わたし」のがんの話をしよう (gannote.com)
株式会社しごと総合研究所についてはこちら:株式会社しごと総合研究所 (shigotosoken.jp)
*1 Healthcare Café:第一三共と武田薬品工業が2021年に作成した「非臨床段階からの創薬活動におけるPatient Engagementのためのガイドブック」に沿って、Patient Engagementを実践する場として、複数の製薬企業が協働で企画する患者さんとの対話イベント。現在は武田薬品工業、協和キリンと当社の3社で企画・運営
*2 グラフィックファシリテーション:対話(はなし)の内容を、グラフィックを使いながらリアルタイムで見える化することにより、場の活性化や相互理解をうながし、参加者の主体性を育むコミュニケーション手法
*3 Patient Centricity:患者中心主義。