2017年01月18日
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活動開始から2年目を迎えた2016年11月15日、活動の進捗状況のモニタリングとフォローアップを目的に、雲南省廣南県Zhetu郷マビ村のコミュニティーセンターを訪問しました。
コミュニティーセンターは、母子の健康や栄養管理に関する情報を収集、共有し、互いに学びあうことを目的として、住民ボランティアと保健医療従事者(村医)によって運営される施設で、プロジェクト対象地域の6カ所の郷に開設されています。

廣南県の中心部から車で進むこと2時間、マビ村が見えてきました

マビ村の写真1

マビ村の写真2

コミュニティーセンター訪問

マビ村のコミュニティーセンターは週に2回開放され、保護者への健康教育が実施されています。

村の坂道を上りコミュニティーセンターへ向かいます

廃校になった小学校の校舎を使用しています

村医による保護者への健康教育

乳幼児への離乳食や栄養補助食の与え方、伝統的なツボ治療、子どもの怪我への対応などの講義が行われました。

村医による講義には多くの保護者が集りました

小児へのツボ治療の実演

住民ボランティアへのインタビュー

本プロジェクトにおいて重要な役割を担っている住民ボランティアと意見交換を行いました。

「ボランティアトレーニングを受け、多くの新しいことを学んでいます。健康に関する知識を村民にしっかりと伝えていきたいと思っています。」と住民ボランティアのチーフが語っていました。

衛生室訪問

コミュニティーセンター訪問のあと、隣村にある衛生室を訪問しました。衛生室は、村の診療所に相当し、外来診療、簡単な外科処置、出産後の母子健康管理、薬品管理等が行われます。現在、この衛生室は2名の村医で運営されています。村医は、毎月、近くの学校で健康に関する講義も実施しています。

「小児疾患統合管理研修(IMCIトレーニング)では、抗生物質の使い方等について学び、診療に役立っています。」と衛生室の村医が語っていました。

廣南県衛生局および婦女連合会との意見交換

IMCIトレーニング、コミュニティーセンターの運営や村のボランティアのサポートを担っている衛生局および婦女連合会との意見交換では、IMCIトレーニングを通じて、村医の知識レベルは確実にあがっている。一方で、プロジェクト対象地域では少数民族が多く、言葉、習慣の違いがあり、一律的な対応が難しいなどの課題もあげられました。

意見交換の様子1

意見交換の様子2

中国は地域により母子が利用できる医療サービスに大きな格差があります。農村部の村では、IMCIトレーニングによる保健人材の能力開発や地域住民の子どもの疾患への対応能力の向上が求められています。本プロジェクトがスタートして1年が経過しましたが、今回訪れたマビ村では、コミュニティセンターでの健康教育活動が順調に行われていることが確認できました。今後さらに、保護者が子どもの疾患の兆候をより早期に発見し適切に対処することができるように、村医(衛生室)と郷・県病院との医療連携がより円滑に進むように、引き続きフォローしていきます。

本プロジェクトは、グローバルに取り組むべき課題として、国連加盟国が採択した持続可能な開発目標(SDGs)の目標3「あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する」への貢献に焦点をあてた活動で、国際NGOプラン・インターナショナルの協力を得て推進しています。

写真提供:プラン・インターナショナル・ジャパン

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