2015年7月から2019年12月にかけて、公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパンと協働し、中国雲南省廣南県の6ヶ所の郷(約6万世帯)を対象に「母子の健康改善に資する保健人材の育成」と「地域住民に対する保健教育活動」への取り組みを下図の体制にて実施しました。
本プロジェクトには当社の商業上の取引との利益相反はありませんが、継続的な現地訪問や定期レポートを通じ活動を確認しています。
中国・雲南省プロジェクト実施体制
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中国では、地域により母子が利用できる医療サービスに大きな格差があり、農村部の子どもの死亡率は、都市部よりも2倍から5倍高い状況です。さらに5歳未満児の4割に発育阻害の症状が見られます。農村部においては、小児疾患に関する保健人材の能力開発および地域住民の疾患への対応力の向上が求められています。
5年間の本プロジェクトでは、医療従事者に対する小児疾患統合管理研修(IMCI*1トレーニング)の実施による保健人材の育成や、コミュニティーセンター設置による地域住民の疾患対応能力向上のための保健教育を行い、当地域における5歳未満児の健康・栄養状態の改善を目指し活動してきました。
また、活動対象地域の6カ所の郷すべてにコミュニティーセンターを開設し、保護者向けの意識啓発活動と地域住民に対する健康教育を行いました。
本プロジェクトで進められた活動が今後は住民自身により、地域保健医療の運用に向けた取り組み基盤として構築され、周辺地域へ拡大する事が期待されています。
*1Integrated Management of Childhood Illnessの略
これまでの保健人材育成に関する活動報告については、以下をご覧ください。
雲南省における5年間の活動内容