クリニカルサイエンスのグローバルヘッドを務める、Dalal Nesheiwatさん

オンコロジー分野で臨床試験と研究開発を率いてきた薬学博士。クリニカルサイエンスのリーダーが語る経験と感謝の想い

2024年08月21日
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第一三共のクリニカルサイエンスのグローバルヘッドを務める、薬学博士のDalal Nesheiwatさん。オンコロジー分野で質の高い臨床試験データを提供し、世界中の患者さんに貢献する成果志向のリーダーになるため、薬学博士としての自分の限界を超える挑戦を続けてきました。 Dalalさんが積み重ねてきた自らの経験と、そこで支えとなった家族やメンターへの想いを語ります。

世界中の患者さんのために、オンコロジー分野へ

ヨルダン系アメリカ人一世のDalalさん。叔母が薬剤師として製薬業界で働いていたことに影響を受け、Dalalさんも薬学博士の学位を取得し、それを活かせる様々な進路を検討しました。プリンストン大学医療センターと、ニューヨーク大学臨床がんセンターでの臨床研修で、天職となるオンコロジーに出合います。

「ここが私のいるべき場所だと感じました。オンコロジーは私に、インスピレーションと挑戦の機会を与えてくれました。しかし何より重要なのは、がん患者さんにこそ、自らが最も力を発揮できると感じたことです。この分野で、世界中のより多くの患者さんに貢献できると感じたので、病院よりも製薬業界の仕事に従事することに決めました。」

~Dalal Nesheiwat、クリニカルサイエンスグローバルヘッド~

研究開発にとどまらず、リーダーとして幅広い役割を担う

サイエンス分野に進むことを望んでいたDalalさん

Dalalさんは、そのキャリアの初期から、グローバルオンコロジーの臨床試験を主導。臨床試験ヘッドと開発チームリードを務め、グローバルメディカルアフェアーズのサイエンティフィックディレクターとして、新薬の上市にも携わりました。それらの新しい役割はどれも、自分の意見を主張する方法を身につけ、居心地のよい空間の外へと踏み出す成長の機会にもなりました。

チームをリードして新薬上市に導いたDalalさんに、良いタイミングで次のチャンスが巡ってきます。以前の同僚から、第一三共にクリニカルサイエンス部門が新設されると耳にし、メンバーになったのです。 「私が自身のキャリアの出発点に立ち返ることのできる、ぴったりの仕事でした。学んだことや経験のすべてを、この部門のリーダーとしての役割に生かすことができると思ったのです」その言葉通り、Dalalさんは現在、その部門のグローバルヘッドとして活躍しています。

支えてくれた家族や親戚、メンターの存在

今の自分は家族の支えがあってこそだというDalalさん

そんな活躍の日々を送るDalalさんにとって、自身が自発性と意欲に満ち溢れていることはもちろんですが、周囲の人の存在も大きな力となっています。

その筆頭となるのがDalalさんの母です。彼女は16歳でアメリカに移住した後、英語を学び、高等教育を受け、特別支援が必要な生徒たちの美術教師になりました。 「言語も異なる国での暮らしの試練に耐えながら、準学士号と学士号を取得した母。プライベートでは若くして結婚し、4人の子どもを育て、大家族を世話してくれました。その適応力と粘り強さは、私に大きな影響を与えています」

Dalalさんの祖母と父も大きな支えです。今は亡き祖母はDalalさんの母親と同様に粘り強い人で、娘たちを強い女性へと育てあげた、真の家長といえる存在でした。Dalalさんの父は、家族を支えるために14歳で学校をやめて長く働き続けました。 また、叔父や叔母たちも、Dalalさんや兄弟が良い教育を受け、スポーツや仕事に励み、Nesheiwatという家族の名を代表する善良な人間になるよう尽くしてくれたそうです。 「家族の支えがあったからこそ、私は私生活でも仕事でも充実した日々を送ることができています。それを忘れることは決してありません」

そして、キャリアの面で長年大きな影響を与えてくれているメンターもいます。 「職歴が私と似ている元上司で、とても尊敬しています。この業界で私ができるあらゆる可能性を示してくださる存在です」

次は自身がメンターやロールモデルとして引き継いでいく

R&Dのメンティーやクリニカルサイエンスのメンバーと
ヤンキースの試合を楽しむDalalさん

周囲の人への感謝を口にするDalalさんは、受けた恩を周囲や次の世代に渡すことを大切にしています。 かつてニューヨーク州のロングアイランド大学で非常勤教授を務めた頃には、学生たちに、薬剤師が産業界で何ができるかを伝えました。今では、第一三共のインターン生やフェローとなっている教え子もいます。

また、ニュージャージー州のラトガース大学アーネストマリオ薬学部の教育機会基金(EOF)プログラムと、薬学博士フェローシッププログラムの卒業生として、両プログラムでボランティアをしています。さらに、第一三共の研究開発部門のメンターシッププログラムで、エグゼクティブスポンサーも務めています。 「いろいろな人に、さまざまな良い学びや機会を提供したいと思っています。これらの活動に携われることは、私自身にとっても大きな意味があります」

ロールモデルやメンターから影響を受けてきたDalalさん。今、自らがそうした役割をさまざまなかたちで担い、周囲の人たちの可能性を広げているのです。

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