シニアバイスプレジデント兼プレシジョンメディシンのグローバルヘッドを務める、Dale Shusterさん

オンコロジー分野の創薬研究や臨床開発に情熱を注ぎ続ける。プレシジョンメディシン研究のリーダ ーの歩みと想い

2024年05月16日
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第一三共のシニアバイスプレジデント兼プレシジョンメディシン*1のグローバルヘッドを務める、Dale Shusterさん。ニューヨーク州セント・ジョンズビルの酪農場で育ち、小学生の頃から好きだった科学の研究で患者さんの力になろうと、長年情熱を抱き続けています。その中でもオンコロジー分野に進んだ理由や、プレシジョンメディシンと第一三共への想いなどについて語ります。

  • *1プレシジョンメディシンとは、適切な患者さんを、適切なタイミングで、適切に治療することを目的とした、個々の患者さんや疾患の特徴を考慮した医薬品開発のアプローチです。

科学への情熱を前臨床研究やオンコロジー研究に注ぐ

ニューヨーク州セント・ジョンズビルの酪農場で、
牛の世話をするDaleさん

Daleさんは33年以上にわたり、科学によって素晴らしいことを達成したいと尽力してきました。炎症性・免疫性・感染性疾患領域における前臨床研究からキャリアをスタートさせ、早い段階から様々なことを達成してきました。その一例は、ホルスタイン種乳牛に見られる致命的な免疫不全・牛白血球粘着不全症の分子遺伝学的特徴を解明し、この疾患の根絶を可能にする診断検査を開発したことです*2

Daleさんがオンコロジー分野に転向したのは、その分野のブレイクスルーと、私生活での悲しい出来事が重なったことがきっかけでした。 「90年代から2000年代の初めにかけて、がんという複雑な疾患を分子レベルで解明できるようになり、そのアプローチ法についても理解が進みました。さらに、効果的ながん治療薬を発見するための技術的能力も大きく進歩していました」と、Daleさんは話します。 「私が父をがんで亡くしたのもこの頃でした。これらの出来事が重なり、臨界期を迎えつつあるオンコロジー研究の一翼を担い、父と同じような患者さんを救いたいと思うようになったのです」。

その後、グローバルな日本企業で、より戦略的な役割を担うチャンスに魅力を感じ、2010年に第一三共Inc.に入社したDaleさん。早速、大・小関節に生じる希少な非悪性腫瘍である腱滑膜巨細胞腫(TGCT)の新たな治療法の開発をリードしました。

2022年11月から、Daleさんはプレシジョンメディシンのグローバルヘッドに就任してチームを率いています。チームではこの知識を深めるため、新薬を生み出す創薬研究チームと、規制当局の承認取得に必要な有効性・安全性のデータを提供する臨床開発チーム、両方と連携。多角的な視点で研究を進めています。 「治療が実際に、患者さんとその疾患にどのような影響を及ぼしているのか、分子科学的に理解しようとするのがプレシジョンメディシンです。この知識をもとに、当社の治療法に反応する特定の腫瘍の分子プロファイルを割り出すことができます」と、Daleさんは説明します。

趣味にも情熱を

Daleさんは仕事でも私生活でも、コツコツと成果を積み上げるタイプの方のようです。 長年の趣味として、お手の物となっているのが、家族の伝統である自家製アイスクリーム作り。「私が作るアマレット・ピーカンクリームは評判なんです。良質なアーモンドを使うことで、力強くなめらかな風味が生まれます」。

そのほかにも、自宅の様々な箇所の改修にも取り組んでいるそうです。「妻は永遠に終わらないんじゃないかと嘆いています」と、Daleさんは笑います。私生活でも仕事と同様に、なにかを成し遂げるのには、長く継続することが必要なようです。

第一三共らしさ

自家製アイスクリームを作るのは家族の伝統です。
これはミント味です!

そんなDaleさんは、人々の健康と患者さんの治療を最優先にするという第一三共のコミットメントを誇りに感じています。「私も仲間たちも、すべて『患者さんのために何ができるのか?』の問いを原動力としています。これは単なる企業ステートメントではなく、既に第一三共の企業文化の一部です。私たちを導くのは間違いなく患者さんであり、彼らが抱える未充足のニーズなのです」。

Daleさんは、イノベーションによって患者さんに変化をもたらす未来へと想いを馳せます。 「ただ1つの特定のイノベーションではなく、比類のないイノベーション能力こそが、第一三共を他から際立った存在にすると思っています。変化を生み出して素晴らしいことを成し遂げようとする情熱を仲間たちと分かち合うことができ、とても誇りに思います」

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