多くの人に親しまれているかぜ薬「ルル」。実は、第一三共の前身である三共株式会社が約70年も前に発売した薬です。時代を重ねるごとに進化を遂げてきた、ルルの歴史をご紹介します。
それまでの家庭薬にはなかった、飲みやすく効果が高い錠剤のかぜ薬
1951年に発売された初代ルル
戦後間もない1951年に発売された錠剤のルルは、三共が、かぜのさまざまな症状によく効き、子どもから大人まで飲みやすいようにと配慮して生み出したかぜ薬です。「ルル」という名前は「嵐などをしずめる」という意味の英語「Lull」にちなんでいます。
当時のアメリカでかぜに効果を上げていた抗ヒスタミン剤の中で、眠気やめまいなどの副作用が最も少なかったトンジルアミンを主剤とし、さらに、解熱鎮痛剤のアスピリン・フェナセチン・カフェインの3成分を加えていました。
1950年代の家庭薬といえば、形状も液体や粉末が主流であり、「苦い味を我慢しながら飲む」ものでした。それに対して、ルルは処方箋なしで購入できるOTC医薬品*としては、初めて複数の有効成分を1つに配合し、糖でコーティングした飲みやすい錠剤でした。
* OTC医薬品:薬局・薬店・ドラッグストアなどで処方せんなしでご購入いただける医薬品
時代に合わせた研究・改良の結果、かぜ薬のトップに
従来の アスピリンやサルファ剤とは異なるかぜ薬として評判になり、売上を伸ばしたルル。
その後も研究と改良が続けられ、新発売やリニューアルを繰り返しました。例えば、1956年には副次的に起こる症状にも有効な成分を配合 した「強力ルル」、1960年には弱った体力の回復もサポートするビタミンの処方 を強化した「強力ルルエース」を発売。
その後1980年代 に国内で安全性と有効性がより重視された「かぜ薬製造承認基準」が制定されると、三共はそれに対応し、さらに処方に工夫を重ねていきます。1986年には、OTC医薬品用に承認されている成分とは別に有効性・安全性を確認した「基準外成分」(当時)を2種配合 し、優れた効果を発揮する「新ルルA錠」を発売しました。このように、時代やライフスタイルの変化に合わせて進化し、家庭の常備薬として暮らしの身近なところで健康を支える存在となっています。
「クシャミ3回、ルル3錠」印象に残るCMやコピーも
ルルの人気の背景には、インパクトのあるテレビCMや新聞広告の効果もありました。テレビCMには代々人気タレントを起用。1957年には「クシャミ3回、ルル3錠」のキャッチフレーズを生み出し、より多くの家庭に浸透していきます。
新聞広告では、著名な広告賞の新聞広告部門で1959年から1962年までの4回連続で、ルルが薬品部門賞を受賞するなど、宣伝に関しても医薬品業界をリードしてきました。
改良を繰り返して品質を向上し、多くの方々に支持されるようになったルル。その製造・販売を受け継いだ第一三共ヘルスケアでは、これからも安心して使用できる製品を届け続けるため、情熱をもって研究を進めています。
アセトアミノフェンなど8種の有効成分を配合した新ルル-A錠s
鼻水、鼻づまり、せきなど、かぜの11症状に。新ルルAゴールドs
子ども(7歳以上)から大人まで、つらいかぜの11症状に。新ルルAゴールドDXα