薬を飲んだ後に残る包装シート。実は、リサイクルできることをご存知でしょうか。第一三共ヘルスケアは、錠剤などのおくすりシート(PTPシート)を回収し、資源として活用する取組「おくすりシート リサイクルプログラム」をテラサイクルジャパン合同会社と共に、横浜市の協力のもと、2022年10月より展開しています。この取り組みは、生活者参加型のおくすりシートリサイクルプログラムとしては日本初です(テラサイクルジャパン合同会社調べ(2022年10月20日時点))。
製薬会社として、資源の有効活用にも着手
このプログラムでは、横浜市内の一部の薬局やドラッグストア、公共施設、病院などに回収ボックス「おくすりシート くるりんBOX」を設置。みなさんに、おくすりシートが資源になると知ってもらい、空になったシートをボックスへ投函して、気軽に参加できるようにしています(2023年4月時点で40ヵ所)。
始まりは、第一三共ヘルスケア内の社員の声でした。第一三共グループではこれまでにも、製造工程や製品のプラスチック量を減らすなどの環境への取組を行ってきましたが、廃棄物を回収して資源を再生・再利用処理をすることにも取り組みたいとの意見が挙がりました。
「おくすりシート」は1シート1gほどの軽くて小さなもの。それでも、国内だけで年間13,000トン*1が生産され、使われています。それらを回収し、プラスチックとアルミニウムに分離することで、それぞれがリサイクル可能となり、新たなリサイクル製品として生まれ変わることができます。
回収対象となる「おくすりシート」は、第一三共ヘルスケアの製品に限らず、薬局・ドラッグストアなどで購入した薬、病院・クリニックで処方された薬のシートすべてが対象。「おくすりシート」の回収ボックスへの投函量に応じて、教育機関やNPOなどへの寄付、もしくはテラサイクル製品(リサイクル原料から作られた植木鉢やSDGsを楽しく学ぶアイデアブック)に交換できる「テラサイクルポイント*2」が付与される仕組みにもなっています。
企業や業界の枠を超えて輪を広げたい
プログラムを共に進める横浜市からは「この取組がプラスチックごみの分別やリサイクルについて改めて考えてもらえるきっかけになると期待しています」との評価をいただいています。
また、横浜市以外の薬局やドラッグストアの方から「私のお店にも回収ボックスを設置するにはどうしたらよいですか?」という問い合わせも多くあり、今後、設置場所を増やしていくことを検討しています。
この取り組みが先駆けとなり、同じ志をもつ製薬会社や薬局・ドラッグストアなどに輪が広がっていくように。また、多くの人が「普段捨てているものも資源になるかもしれない」という可能性を見出すきっかけにもなればと考えています。
「おくすりシート リサイクルプログラム」について詳しく知りたい方は、特設サイトもぜひご覧ください。また、実証実験の中間報告はこちらからご覧ください。