フードバスケットを運ぶ女性
ブラジルでは、COVID-19の感染拡大の前から、貧困による社会的混乱が続いていました。実際、ブラジルのNGO(非政府組織)であるGerando Falcões(ジェラド・ファルチュア)によれば、ブラジル国内では1,360万人がスラムで生活しており、COVID-19感染拡大の影響により、スラム全体の84%の家庭で子どもたちが学校に通うことができなくなっているようです。子どもたちにとって学校は、学業だけでなく食事をする場所でもあるため、COVID-19の影響は人々の家計のみならず、子どもたちの健康面の不安も増長させています。多くの家庭が深刻な食糧不足に直面し、貧困層を支援する機関やNGO等の社会事業も打撃を受けている状況なのです。これを踏まえ、第一三共ブラジルは、ブラジル社会への貢献をすべく、「CESTOU(セストゥ)」という活動を2020年9月に立ち上げました。ブラジル国内の社会経済情勢によって大きな打撃を受けた人々を支援する取り組みです。
「CESTOU」では、貧困層などを支援する6団体を選定し、第一三共ブラジルは1,120のフードバスケットを寄付しました。また、この活動に賛同する社員が活動に参加しやすいよう、社員が直接『フードバスケット募金サイト』にアクセスできる環境を整えました。同サイトを通じて、社員は自身の募金額に応じたフードバスケットを選択し、寄付することができます。社員から寄付されたのと同額分のフードバスケットを第一三共ブラジルが上乗せして寄付することがこの活動の重要なポイントです。
2020年10月の1ヵ月間で、第一三共ブラジルの社員から253のフードバスケットが寄せられました。社員が社会課題解決のために一丸となることができたのは、大変有意義でした。そして、第一三共ブラジルでは、社員から集まったバスケット数を2倍にし、最初の寄付と合わせ6団体にそれぞれ230のフードバスケットを寄付することで、ブラジルの家庭に一層の貢献を果たすことができました。最終的には「CESTOU」を通じて、合計1,380のフードバスケットが寄付されました。
Grupo Vida Brasilは、60歳以上の高齢者の権利擁護と市民権の行使を推進するため、無償サービスを提供しています。プロジェクトの重点は、心身の健康、社会的支援、レクリエーション、文化・スポーツレジャー、社会教育活動に置かれています。
同協会は、困窮している子どもたちや路上で暮らす人々、極度の貧困層等が尊厳をもって豊かな生活を送れるよう支援することを目的としています。施設では、150人以上の子どもたちが支援を受けています。