価値創造プロセスの循環
私たちは、人材や資金といった資本を投入するとともに、医療関係者との信頼関係やアカデミアとの共同研究のような人的ネットワークに係る資本も活用しています。こうした資本に私たちの強みである「サイエンス&テクノロジー」「グローバル組織&人材」「日本でのプレゼンス(日本において積み重ねてきた実績と信頼) 」と各バリューチェーンにおける活動を組み合わせることで、第一三共で創出された価値を社会に提供しています。 3つの強みの中でも最も重要なのがサイエンス&テクノロジーです。最先端の研究技術だけでなく、お互いの技術や知識を適切な形で共有しながら共に技術力を高めていこうという自由闊達な組織風土が、その強みを支えています。当社が過去に、高脂血症治療剤や抗菌薬といった、現在でも世界中の患者さんに届けられている画期的な医薬品を作り出すことができたのも、自社の創薬力を信じて前に進んできたからであるといえます 。しばらく新薬が出なかった時期もありますが、自社の創薬力を信じ続け、乳がん治療薬を始めとするADC*の創製につながりました。私は、自社の力を信じ、社員一人ひとりがそれぞれの職場で自らの責務を果たしていることが成果に繋がっているのだと考えています。これからも個々が為すべきことを考え、行動する組織風土の下、3つの強みを活かしてパーパスを実現させ、価値創造プロセスを循環させていきます。