ホッキョクグマの生活を守るのはあなたです
――近い将来、太平洋の小さな島国が海面上昇のため海に沈んでしまうかもしれない。北極圏の氷が溶けてホッキョクグマが絶滅の危機にある。
国際的イニシアチブ「Science Based Targets (SBT)」 のロゴマーク
第一三共は2020年度を目標年度とする「第4期中期環境経営方針」のもと、グローバルに環境経営に取り組んできました。パリ協定では産業革命以前と比較して気温上昇を2℃未満に抑える「2℃目標」を掲げています。その目標達成に向け、企業に対して中長期的なCO2削減目標とその実現を求める国際的イニシアチブが「Science Based Targets(SBT)」です。第一三共は、いち早く2030年度までの長期目標として「CO2排出量の2015年度比27%削減」を設定。その結果、日本で2番目にSBTの承認を得ました。現在、さらに挑戦的な「37.5%」という削減目標を掲げ、「well- below 2℃」で再承認されています。具体的な取り組みとして、第一三共ケミカルファーマ小名浜工場(福島県いわき市)にて医薬品業界で自家消費型としては国内最大級となる3.3メガワットの太陽光発電を導入し、CO2排出量削減を加速させています。
環境と健康推進一挙両得の自転車通勤(ドイツ)
日本以外での取り組みとして、第一三共ヨーロッパ(ドイツ)ではパッフェンホーフェン工場で0.65メガワットの太陽光発電の導入を決定。さらに、グリーンモビリティの視点から社員が自転車など環境負荷の低い通勤手段を選びやすくした制度を採用した結果、環境のみならず社員の健康増進にも資する取り組みとなりました。また、第一三共ブラジルでも再生可能エネルギーへの切り替えを実施するなどCO2削減への様々な対策を継続的に推進しています。
「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」に関しても、第一三共は製薬業界の先鞭をつけました。TCFDは、G20の要請を受け、気候関連の情報開示および金融機関の対応を検討するために設置され、気候変動に対する企業の情報開示について、2017年6月にまとめた最終報告書で企業に対してガバナンス、戦略、リスク管理、指標・目標の4項目について財務的影響も含め情報開示を行うよう提言しています。第一三共は、企業ウェブサイトや「バリューレポート」、毎年発行する「環境データブック」などによる積極的な情報開示によって、環境経営の成果と課題を明らかにしています。
環境保全も品質管理も高いレベルで推進しています。 (American Regent Inc.の環境担当と一緒に)
第一三共は、「世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する」をパーパスとする生命関連企業です。それゆえ生命活動や生活の基盤である地球環境保全は、当社グループにおける重要な経営課題であると認識しています。 第一三共では、現在、サステナビリティ推進部が関連する組織と連携してすべての事業活動における環境負荷と環境リスクの低減、気候変動リスクへの対応などを推進しています。そして、新たな取り組みや挑戦する風土を醸成するためにeラーニングなども利用した社員への環境教育をグローバルで展開し、社員一人ひとりが地球環境問題について当事者意識をもって考えていく土壌づくりを行ってきました。 これらの活動が評価され、2018年に、環境保全団体「WWFジャパン」が発表したレポート「企業の温暖化対策ランキング 医薬品編」で第一三共は1位を獲得しました。しかし、さらなる再生可能エネルギー導入など、まだやるべき課題が残っています。世界中の社員一人ひとりの力を結集して、これからも第一三共は良き企業市民として、持続可能な社会づくりに貢献し、「世界で最も信頼される創薬企業」を目指していきます。