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報道関係者各位
会社名 第一三共株式会社 代表者 代表取締役社長 眞鍋 淳 (コード番号 4568 東証第1部) 問合せ先 コーポレートコミュニケーション部長 大沼 純一 TEL 03-6225-1126
第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)とアストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ)は、トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201、HER2に対する抗体薬物複合体(ADC)*、以下「本剤」)について、術前療法後に浸潤性残存病変を有する再発リスクの高いHER2陽性の乳がん患者を対象とした第3相臨床試験(試験名:DESTINY-Breast05)を開始しましたので、お知らせいたします。 術前療法は、手術前に腫瘍を小さくし切除しやすくすることを目的とした補助療法です。術前療法後に手術を受けたにもかかわらず、乳房またはリンパ節に浸潤性残存病変を有する患者は、がんの再発または死亡リスクが高くなるため、残存するがん細胞を根絶する目的で術後療法が行われています。 本試験は、術前療法を経た手術後に乳房または腋窩リンパ節に浸潤性残存病変を有するHER2陽性乳がん患者のうち、再発リスクが高い患者を対象とした本剤とT-DM1を直接比較する第3相臨床試験です。有効性の主要評価項目は、無浸潤疾患生存期間(IDFS)です。安全性の評価項目は有害事象等です。北米、欧州およびアジアにおいて、最大1,600名の患者を登録する予定です。 当社とアストラゼネカは、がん患者さんに新しい治療の選択肢を提供できるよう、本剤の開発を加速させてまいります。
以 上
HER2陽性の乳がんについて 乳がんは、世界において2018年に約210万人/年の新規患者が報告されており、女性において主要ながん死亡原因となっています。HER2は、胃がん、乳がん、肺がんなど多くのがん細胞表面に発現しています。HER2の過剰発現は、進行性の疾患や予後の不良と関連しています。 アストラゼネカとの提携について 当社とアストラゼネカは、2019年3月に全世界(当社が独占的権利を有する日本は除く)においてトラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)を共同で開発及び商業化する契約を締結しました。なお、当社は本剤の製造及び供給に責任を持ちます。