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報道関係者各位
会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 眞鍋 淳
(コード番号 4568 東証第1部)
問合せ先 コーポレートコミュニケーション部長 大沼 純一
TEL 03-6225-1126
トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)のHER2陽性の胃がんに係る
米国における承認申請受理について
第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)とアストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ)は、トラスツズマブ デルクステカン(DS-8201、HER2に対する抗体薬物複合体(ADC)*1)について、HER2陽性胃がんに係る生物学的製剤承認申請が米国食品医薬品局(以下「FDA」)にて受理され、また優先審査*2の指定を受けましたので、お知らせいたします。
なお、FDAによる審査終了目標日(PDUFA date)は2020年度第4四半期に設定されました。
本申請は、トラスツズマブを含む2つ以上の前治療を受けたHER2陽性の切除不能な胃腺がん患者または胃食道接合部腺がん患者を対象とした第2相臨床試験(DESTINY-Gastric01、日本及び韓国で実施)の結果に基づくものです。
当社とアストラゼネカは、がん治療における新たな治療の選択肢を提供することで、患者さんに貢献できるものと期待しております。
*1 抗体薬物複合体(ADC)とは、抗体と薬物(低分子化合物)を適切なリンカーを介して結合させた薬剤で、がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体を介して薬物をがん細胞へ直接届けることで、薬物の全身曝露を抑えつつがん細胞への攻撃力を高めています。
*2 FDAの優先審査とは、治療上重要な進歩をもたらす薬剤や、現在適切な治療法がない疾患への治療法を提供する薬剤に対して指定されるもので、通常審査期間(10ヵ月目標)に比べ審査期間の短縮(6ヵ月目標)が見込まれます。
胃がんについて
胃がんは、世界で5番目に多いがん種であり、がん種別死亡数は第3位です。2018年の調査において、世界の新規患者は約100万人/年、死亡数は約80万人/年でした。米国では、2020年に約3万人/年が新たに診断され、1万人/年以上が死亡すると推定されています。胃がんの約5分の1はHER2陽性であり、通常、進行した段階で診断されますが、病気の初期段階で診断された場合でも生存率はわずかです。トラスツズマブ投与後に進行したHER2陽性の切除不能な胃がん患者に対して、HER2を標的とした治療薬はありません。
アストラゼネカとの提携について
当社とアストラゼネカは、2019年3月に全世界(当社が独占的権利を有する日本は除く)においてトラスツズマブ デルクステカン(DS-8201)を共同で開発及び商業化する契約を締結しました。なお、当社は本剤の製造及び供給に責任を持ちます。