第一三共株式会社(以下、第一三共、本社:東京都中央区)とArQule社(本社:米国マサチューセッツ州、NASDAQ:ARQL)は、この度、癌治療領域での研究・開発・販売の提携合意に至りましたのでお知らせします。
このたび合意された提携は、①現在ArQule社が米国で開発中の固形癌を対象とする新規の抗悪性腫瘍剤ARQ 197*1のアジアの一部(日本・中国・韓国・台湾)を除く全世界での開発および販売権を取得するライセンス契約、②ArQule社が所有する新規キナー ゼ阻害薬探索技術(AKIP*2)を用いた共同研究契約です。
今回の合意により、第一三共はArQule社に対し、契約一時金として計7,500万ドル(①6,000万ドル、②1,500万ドル)を支払います。また、開発段階・研究段階に応じたマイルストーン、製品販売に伴うロイヤルティー等を支払います。
今回の提携合意により、当社の重点疾患領域である癌領域の基盤拡充を図ることが出来るものと考えております。
*1 ARQ 197
肝細胞増殖因子HGFの受容体であるc-Metを選択的に阻害する新規機序の低分子化合物。米国で実施された臨床第Ⅰ相試験では、複数の固形癌に対して抗腫瘍効果が確認されており、また、高い忍容性が確認されています。
*2 AKIP
ArQule Kinase Inhibitor Platformの略で、ArQule社が独自に開発したキナーゼ阻害剤を獲得するための探索法。この技術の使用により新規のキナーゼ阻害薬のリード化合物の創出などが期待される。
(参考)
<ArQule社の概要>
1.代表者 : Paolo Pucci
2.本社 : Woburn, Massachusetts USA
3.設立 : 1993年、1996年、NASDAQ上場
4.事業内容: 低分子の抗悪性腫瘍剤の研究開発に特化した医薬開発会社
5.Webサイト: http://www.arqule.com/