第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)は、経口抗Xa薬(抗凝固薬)エドキサバン(JAN:エドキサバントシル酸塩水和物)について、下肢整形外科手術患者における静脈血栓塞栓症の予防適応に関して、国内で製造販売承認申請を行いましたのでお知らせします。
エドキサバンは当社が創製した経口の抗凝固薬であり、血管内で血液凝固に関与するXa因子を直接阻害する作用メカニズムを有します。これまでの臨床試験成績から、本剤の1日1回経口投与による膝関節全置換術施行患者、股関節全置換術施行患者等における術後静脈血栓塞栓症の予防効果および安全性を確認しています。
当社は、エドキサバンが、本邦での下肢整形外科手術領域における術後血栓塞栓症予防に貢献できるものと期待しております。
なお、心房細動に伴う血栓塞栓症の予防についての試験(ENGAGE AF-TIMI48)、および深部静脈血栓症、肺塞栓症患者における静脈血栓塞栓症の二次予防についての試験(HOKUSAI VTE)を、グローバル第Ⅲ相臨床試験として現在、実施しています。
(別紙)
【主な第Ⅲ相臨床試験概要および試験成績概要】
1.膝関節全置換施行術(TKR)後の静脈血栓塞栓症の予防 |
目 的 |
膝関節全置換術施行患者を対象とし、エドキサバンの30 mg1日1回投与群(経口)の有効性の検証と安全性の検討 |
デザイン |
エノキサパリンナトリウムの2,000IU* 1日2回投与(皮下注射)を対照とした二重盲検比較試験 |
症例数 |
約700例 |
投与期間 |
11~14日 |
有効性 |
静脈血栓塞栓症の予防効果について、エノキサパリンナトリウム投与群に対するエドキサバン投与群の非劣性が検証された |
安全性 |
重大な出血および臨床的に重要な出血の発現率について、両群間で有意な差は認められなかった |
*IU (International Unit): 薬理学で用いられる生体に対する効力で、その量を示す単位 |
2.股関節全置換施行術(THR)後の静脈血栓塞栓症の予防 |
目 的 |
股関節全置換術施行患者を対象とし、エドキサバンの30 mg1日1回投与群(経口)の有効性の検証と安全性の検討 |
デザイン |
エノキサパリンナトリウムの2,000IU* 1日2回投与(皮下注射)を対照とした二重盲検比較試験 |
症例数 |
約600例 |
投与期間 |
11~14日 |
有効性 |
静脈血栓塞栓症の予防効果について、エノキサパリンナトリウム投与群に対するエドキサバン投与群の非劣性が検証された |
安全性 |
重大な出血および臨床的に重要な出血の発現率について、両群間で有意な差は認められなかった |
*IU (International Unit): 薬理学で用いられる生体に対する効力で、その量を示す単位 |