第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)は、抗インフルエンザウイルス薬イナビルⓇ(一般名:ラニナミビルオクタン酸エステル水和物)のインフルエンザウイルス感染症予防に対する効果を検証するための第3相臨床試験において、この度試験結果を得ましたので、お知らせします。
本試験では、A型又はB型インフルエンザウイルス感染症患者と同居する家族又は共同生活者を対象に、プラセボを対照とした無作為化二重盲検比較試験を実施しました。その結果、有効性の主要な評価指標である臨床的インフルエンザウイルス感染症の発症割合において、イナビルⓇ投与群はプラセボ投与群と比較して統計学的に有意に低く、本薬によるインフルエンザウイルス感染症の発症抑制効果が検証されました。また、安全性についても問題は認められませんでした。
尚、実際の症例数や効果に関連する具体的な数値など、詳細な本試験の結果については、今後関連学術雑誌又は学会にて発表する予定です。時期は未定です。
今後、当社は2012年中の製造販売承認申請(予防適応)に向けて準備を進めてまいります。
(ご参考)
イナビルⓇは、当社が創製した純国産の長時間作用型ノイラミニダーゼ阻害剤であり、A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療を効能・効果として、2010年9月10日に製造販売承認を取得し、同年10月19日に発売しました。
以上