第一三共株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:中山 讓治)のグループ会社である北里第一三共ワクチン株式会社(本社:埼玉県北本市、代表取締役社長:岡部 正博)は、2011年8月に厚生労働省の「新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備事業(第2次事業)」の「細胞培養法ワクチン実生産施設整備等推進事業」の事業者に採択され、2014年3月末までに本ワクチンを供給する体制の構築に向けて準備を進めてまいりました。
北里第一三共ワクチンが実生産設備で製造工程の検証(プロセスバリデーション)を実施した結果、ワクチン抗原の精製工程において収率が大幅に低下することが2013年10月に判明しました。その原因を究明するとともに改善策を検討してまいりましたが、6ヶ月間で4000万人分を供給できる体制を当初計画した2014年3月末までに構築できないことを1月末の時点で判断いたしました。本日、厚生労働省において開催された「新型インフルエンザワクチン開発・生産体制整備事業(細胞培養法:第2次事業)評価委員会」へ、本件を報告すると共に、改善策についても報告いたしました。
当初計画しておりました体制構築を期限内に果たせなかったことに対しまして、心よりお詫び申し上げます。
第一三共と北里第一三共ワクチンは、今後の同評価委員会の事後評価結果を真摯に受け止め、全社あげて与えられた責務を全うしてまいります。
以 上
本件に関するお問い合わせ先
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第一三共株式会社 コーポレートコミュニケーション部 報道関係者の皆様 TEL:03-6225-1126 株式市場関係者の皆様 TEL:03-6225-1125
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(別紙)報告事項概要:
1.当該ワクチン(製造販売承認申請中)の概要
①ワクチン名称
・沈降細胞培養インフルエンザワクチンH5N1筋注30μg/mL「北里第一三共」
・沈降細胞培養インフルエンザワクチンH5N1筋注60μg/mL「北里第一三共」
②製造販売元
北里第一三共ワクチン株式会社
③製造販売承認申請日
2013年6月19日(30μg/mL製剤)、2013年9月26日(60μg/mL製剤)
2.現状の供給能力
同ワクチンの30μg/mL製剤を6ヶ月間で4000万人分供給する計画で、実生産設備を用いたワクチン原液の培養工程においては、想定するワクチン抗原の収量が達成されました。しかし、精製工程における「ゾーナル超遠心工程」と「最終ろ過工程」の2つの工程において、ワクチン抗原の収率が大幅に低下していることが判明しました。その結果、現状では最終製剤として約2000万人分の供給量になっております。
なお、品質に関する各種の試験結果から、上記の収率低下はワクチンの品質に影響していないことを確認しております。
3.ワクチンの収率向上に向けた主な改善策
①「ゾーナル超遠心工程」の改良
本工程では超遠心分離機を用いてワクチン抗原の精製を行いますが、実生産設備において工程条件の適正化が十分ではなかったため、想定した収率が得られませんでした。今後、適正な工程条件を設定することにより、ワクチン抗原の収率向上を実現します。
②「最終ろ過工程」の改良
最終ろ過工程は、ワクチンを注射剤とするために必要な無菌化を行なう目的で、無菌ろ過を行ないます。本工程でろ過膜の目詰まりが発生し、想定した収率が得られませんでした。今後、適切な生産設備の導入などにより、ワクチン抗原の収率向上を実現します。