第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)は、カリフォルニア大学サンフランシスコ校神経変性疾患研究所(所在地:米国カリフォルニア州、以下「UCSF-IND*」)と複数の神経変性疾患に対する治療薬および診断薬に関する共同研究契約を締結しましたのでお知らせいたします。
*: University of California, San Francisco-Institute for Neurodegenerative Diseases
本提携により、当社は低分子化合物ライブラリーを提供し、共同で化合物のスクリーニングを実施し、開発候補化合物を探索します。UCSF-INDが有する世界最先端の科学と当社が有する優れた創薬技術力を活かし、アルツハイマー病、パーキンソン病、クロイツフェルト・ヤコブ病や前頭側頭型認知症などの神経変性疾患に対する新規の治療薬と診断薬の創出を目指します。また、当社は有望な化合物の知的財産についてグローバルの独占権を取得するオプション権を保有します。
UCSF-INDは、1999年に設立された神経変性疾患に特化した世界屈指のアカデミアの研究所です。研究所のディレクターであるStanley B. Prusiner博士(1997年ノーベル生理学・医学賞受賞者)が中心となり、プリオン研究で長年培ってきた経験やノウハウを活かし、複数の神経変性疾患に対する治療薬と診断薬の研究開発を牽引しています。
今回の提携により、当社はベンチャーサイエンスラボラトリーよりUCSF-INDに一定数の研究員を派遣し、UCSF-INDとの創薬研究体制を構築します。ベンチャーサイエンスラボラトリーは、第一三共の創薬研究力を強化するために、2013年4月に当社の研究開発本部内に設立された組織です。社内のベンチャー企業的組織として、ベンチャースピリットに基づいたイノベーションの実現を標榜し、従来とは異なる独自性を高めたマネジメントで、スピーディーな意思決定のもと、神経変性疾患他、アンメットメディカルニーズの高い疾患領域での創薬研究および初期開発を実施し、「競争力のあるパイプライン、革新的医薬品の迅速かつ継続的な創出」を目指しています。
以 上
(ご参考)
<UCSF-IND、Stanley B.Prusiner博士の研究室の概要>
1.ディレクター :Stanley B.Prusiner, MD
2.所在地 :米国 カリフォルニア州
3.設立 :1999年
4.研究内容 :アルツハイマー病、パーキンソン病、クロイツフェルト・ヤコブ病や前頭側頭型認知症などの神経変性疾患に対する治療薬の創出を行っています。
5.Webサイト :http://ind.ucsf.edu/
<ベンチャーサイエンスラボラトリーの概要>
1.所長 :福岡 隆
2.設立 :2013年4月
3.所在地 :東京都品川区(第一三共品川研究開発センター内)
4.研究内容 :世界的な高齢化社会に向けて、老化関連疾患を対象とした研究開発を行っています。