2014年07月02日
サステナビリティ

各位

会社名 第一三共株式会社
代表者 代表取締役社長 中山 讓治
(コード番号 4568 東証第1部)
問合せ先 執行役員コーポレートコミュニケーション部長 石田 憲昭
TEL 報道関係者の皆様 03-6225-1126
株式市場関係者の皆様 03-6225-1125

第12回「高峰記念第一三共賞」について

第一三共株式会社(本社:東京都中央区)の関連公益財団法人である第一三共生命科学研究振興財団(東京都中央区、理事長:中山 讓治、以下「当財団」)は、2014年度の第12回「高峰記念第一三共賞」の受賞者として、山本一彦博士(東京大学大学院医学系研究科教授)を選出しましたのでお知らせします。

 

「高峰記念第一三共賞(当時 高峰記念三共賞)」は2003年11月、当財団の創立20周年記念事業として、旧三共株式会社の初代社長である高峰譲吉博士(社長在職;1913年3月~1922年7月)の研究業績に因み創設され、毎年、生命科学とくに疾病の予防と治療に関する諸分野の基礎的研究並びに臨床への応用的研究において、その進歩・発展に顕著な功績をあげ、活躍中の研究者に贈呈しております。

 

なお、当財団は設立以来、生命科学分野における独創的な研究に対する研究助成、国際交流の援助(海外共同研究支援助成及び国際シンポジウムの開催助成)などの助成事業を行っております。

 

 

 

 

以 上

 

(参考)

受賞研究テーマ「ヒトの自己免疫疾患における抗原特異的免疫応答に関する研究」

 

山本博士は東京大学医学部を卒業後、ドイツ癌研究センターへ留学、その後、東京大学医学部物療内科講師、聖マリアンナ医科大学難病治療研究センター助教授、九州大学生体防御医学研究所臨床免疫学部門教授を経て、東京大学大学院医学系研究科内科学専攻アレルギーリウマチ学教授に就任している。また、東京大学医学教育国際協力センター長も兼務している。

山本博士は、膠原病患者の遺伝子クローニングと反応エピトープの解析から、抗原特異的な免疫応答が膠原病の根本原因であることを明らかにした。体内でクローン性に増殖しているT細胞を解析できるユニークな解析法を確立し、抗原特異的な免疫応答の解析を進めて、マウス関節炎モデルでは病因抗原特異的なT細胞受容体機能の再構築と抑制遺伝子による治療の可能性を示した。更に、最近の研究ではB細胞の抗体産生を強力に抑制する第2の抑制性T細胞を見出している。また、世界的なGWAS研究に先駆けて関節リウマチなどの疾患関連遺伝子研究に着手し、多くの自己免疫疾患関連遺伝子を報告すると同時に、本領域における世界的な研究をリードし続けている。これらの研究からはタンパクのシトルリン化が関節リウマチの病態に必須の現象であることを示している。

 

(所属機関・役職)

 東京大学大学院医学系研究科 内科学専攻アレルギーリウマチ学 教授 

 兼務  理化学研究所遺伝子多型研究センター関節リウマチ関連遺伝子研究チームリーダー

         東京大学医学教育国際協力センター長

 

(主な略歴)

1977年3月    東京大学医学部医学科卒業

1982年9月    ドイツ癌研究センター 免疫遺伝学研究所客員研究員

1991年5月    東京大学 医学部 講師(物療内科)

1993年7月    聖マリアンナ医科大学 難病治療研究センター 助教授

1995年4月    九州大学 生体防御医学研究所 教授(臨床免疫学部門)

1997年10月   東京大学大学院医学系研究科 内科学 教授(アレルギーリウマチ学)

2000年4月    理化学研究所 遺伝子多型研究センター 関節リウマチ関連遺伝子 研究チーム チームリーダー 兼任

2007年4月    東京大学 医学教育国際協力センター センター長 兼任

 

(主な受賞歴)

1993年        日本リウマチ学会賞

1997年        日本チバガイギーリウマチ賞

2003年        ベルツ賞

2012年        ベルツ賞

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