第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)は、本日、抗悪性腫瘍剤/ FLT3阻害剤「ヴァンフリタ®錠 17.7mg・26.5mg」(一般名:キザルチニブ塩酸塩、以下「本剤」)について、再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病」を効能及び効果として、国内製造販売承認を取得しましたので、お知らせいたします。
本剤は、FLT3-ITD変異を有する再発または難治性の急性骨髄性白血病(以下「AML」)患者を対象としたグローバル第3相臨床試験(QuANTUM-R試験、欧米および日本を除くアジアで実施)および国内第2相臨床試験の結果に基づき、2018年10月に製造販売承認申請を行いました。
当社は、2025年までにがん領域で7つの革新的新薬の上市を目指しており、本剤は初の承認取得品目となります。当社は、再発または難治性のAML領域における新たな治療の選択肢を提供することで、患者さんに貢献できるものと期待しております。
製品概要
販売名
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ヴァンフリタ®錠 17.7mg・26.5mg
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一般名
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キザルチニブ塩酸塩
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製造販売承認日
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2019年6月18日
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効能及び効果
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再発又は難治性のFLT3-ITD変異陽性の急性骨髄性白血病
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用法及び用量
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通常、成人にはキザルチニブとして1日1回26.5mgを2週間経口投与し、それ以降は1日1回53mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
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FLT3-ITD変異を有する急性骨髄性白血病(AML)について
AMLは、骨髄における白血病細胞の異常な増殖の結果、正常な血液細胞の産生が著しく阻害され、治療をしないと短期間で致死的になる予後不良な血液疾患です。成人で最も発症頻度が高い急性白血病であり、国内の新規患者は約5,500人/年と報告されています。
FLT3-ITD変異は、AMLにおいて比較的頻度の高い遺伝子変異であり、AML患者の約25%に認められると考えられています。FLT3-ITD変異を有するAML患者は、変異のない患者と比べ、再発率が高く生存期間が短いと考えられています。