第一三共株式会社(本社:東京都中央区、以下「当社」)は、TURALIOTM(一般名:ペキシダルチニブ、以下「本剤」)について、腱滑膜巨細胞腫(以下「TGCT」)*1を適応として米国食品医薬品局(以下「FDA」)より販売承認を取得しましたので、お知らせいたします。
本剤については、TGCT患者を対象とした欧米での第3相臨床試験(ENLIVEN試験)の結果に基づき、2019年2月にFDAより承認申請が受理されておりました。
当社はこの度、TGCTを適応とした初の薬剤として本剤の承認を取得し、米国にて販売を開始いたしました。なお、本剤は、重篤な肝障害リスクを軽減するためRisk Evaluation and Mitigation Strategy (REMS) *2と呼ばれるプログラムに従い処方されます。
当社は、2025年までにがん領域で7つの革新的新薬の上市を目指しておりますが、本剤は2番目の承認取得品目となります。当社は、本剤を通じて、手術による腫瘍切除ができず他に満足な治療法のないTGCT患者さんへ新たな治療の選択肢を提供できるものと期待しております。
以 上
*1 腱滑膜巨細胞腫(TGCT)とは、痛みや動作の制限を伴う良性の腫瘍です。関節の内側の組織が炎症や異常増殖を起こすことが特徴で、これまで手術による腫瘍の切除以外の有効な全身療法はありませんでした。
*2 Risk Evaluation and Mitigation Strategy (REMS)とは、FDAとの協議を踏まえ、企業が当該医薬品のリスクを評価し、そのリスクを最小化するための管理方法等をとりまとめたリスク評価・緩和戦略です。