税務コンプライアンス・財務報告
当社グループではCFOが税務ガバナンス責任者として、税務ガバナンスの推進を行っております。CFOはヘッド オブ グローバル コーポレートプランニング・マネジメントを兼務しており、その傘下の財務経理部がグローバルポリシーとして制定した「第一三共グループ税務コンプライアンスに対する取り組み」に沿った活動を推進しています。
当社グループは、各国の関連法令及び規定に従って適時に税務申告・納付を行い、税務当局からの求めに応じた適切かつ協力的な情報提供に努めるとともに、事前確認制度などを用いて税務当局と事前合意を図り、長期の税務ポジションの明確化に努めています。2023年度においては、希少疾患である腱滑膜巨細胞腫の治療薬に係る事前確認制度について日米両税務当局より合意を得ることができました。
また、グローバル企業として国際的な税務フレームワークの動向を注視し、その変化に対しての適時な対応にも努めており、特にBEPSプロジェクトにて示された移転価格文書化規定やタックスヘイブン対策税制への取り組みを推進しています。
2023年度において、重大な税務コンプライアンス違反に対する制裁措置等は受けておりません。
第一三共グループ税務コンプライアンスに対する取り組み
国別の収入金額、納付税額等(2024年3月期)
※上記金額は、法令上の「国別報告事項」に基づいており、連結財務諸表の記載とは異なります。
財務報告に関わる内部統制
当社は、金融商品取引法に基づく内部統制報告制度に従い、監査部及び国内・海外グループ各社の経理部門と協業を図り、全社的な内部統制の状況や重要な業務プロセスについて、文書化、評価及び改善を行っています。また、国内・海外グループ各社の経理部門を集めた会議の開催等を通じ、グループ会計方針の検討及び共有を行うことで、財務報告の信頼性及び品質の向上を図っています。
また、財務報告に係る内部統制システムに定める基本方針に基づき、為替・金利および保有有価証券の価格変動等のリスクを管理し、財務リスクの最小化を図っております。いわゆる政策保有株式の保有に関しては、当社の企業価値の向上に資すると判断する場合を除き、原則として上場株式を保有いたしません。保有する上場株式については、個別銘柄毎に収益性、採算性を検証するとともに、事業戦略、事業上の関係を総合的に勘案して、保有の合理性を適宜見直すこととしています。